甲板はアサダで同じ丸太から引いた隣同士を２枚ブックマッチに接いだもの。脚はミズメザクラの１１０角、これも一本の角材から取ったものです。十分乾燥させた仕上がり４５ミリの厚板はそうは反らないだろうということで幕板や反り止めは付けず、脚に三枚ホゾをつけて甲板に直接組ませるという単純な加工です。角は全て３ミリの切り面、脚の位置は甲板のエッジから１２０奥に寄せました。ボリュームのわりにはさっぱりとした印象です。塗装は指示があってエッシャオイルです。

　こちらは甲板厚４０ミリのアサダ、上と同様に朋木の隣り合ったものをブックマッチに接ぎ合わせたものですが今回の材の方はやや固い性質で芯に近い板目部ではミズメザクラに似た色合いと艶が目立ちます。製材から１０年ちかく天乾させたもので以前作ったこのページにも載せているテレビ台と兄弟関係になるそうです。脚材はサクラの１２０×１１０角。それに幕板を付けて駒金具で甲板を取り付けています。加工前には色合いの違いが気になっていたのですがエッジに残ったシラタとの兼ね合いが良くこのような目方のある大きな家具に軽快な印象を加味するのに一役買っていると思いました。そのエッジのプロポーションは自然の形ではなくご希望があってそう見えるように整形したものです。塗装はカルデットのクリアとアルドボスの重ね塗りです。