材は持込で寸法を伺ってごく簡単な作りでと頼まれた小振りなダイニング。新所帯をもつ若い二人がお使いになります。板接ぎは前日に済ませましたので工期は延べで二日実質一日です。材は鬼ぐるみで軽くて色はやや浅めですが見た目以上にしっかりとしていました。脚元の貫き材を横使いにして組んだのは強度を確保しながらもどこからも人の足が入りやすくしたかったためです。

　こちらは以前多摩のマンボウクラフトの岩井さんと共同で仕事に当らせて頂いた栃木市の紅茶専門店「Caramel」の喫茶コーナー用テーブルの追加分です。サイズは７２０×７２０×７００。窓辺に置いたナラ材の大きなテーブルを店の中央に移動してそのスペースにこの２台を置くとのことで、ちいさなスツールはベンチを方向転換させたためにできた隙間埋めだとのことです。２台ともクルミ材ですが各々別の木からパーツを集めています。色と模様の違いがお分りになるでしょうか。左のは白っぽく硬くやや芯に寄った部分から板にしたもの、右はやや大きな径の木の外部に近い色の濃いところを板にしたものです。同じ種類の木ですが個性にはこれだけ差があります。左側のものには色のついたカップを右手には白いカップが色映えすると思います。無着色、オイル仕上げ。