半年前に食器棚を収めさせていただいたお宅の追加注文分、これはファックス/電話置き台として使われるキャビネットです。広いダイニングキッチンの食器棚の斜め向かいに置かれるということで当初は下台と同じデザインで若干寸法を手直ししたものを想定されていたようですが扉は視認性優先でドアに、 甲板も単体なので若干本体より庇を伸ばす案が採用となりました。引き手はこだわりがおありのようで前回同様掘り込みです。ただドアの引き手が掘り込みでは引きづらいのではないかとの懸念もありましたので他のプランも練ったのですが抽斗とのバランスが難しくやり取りの後今回のように決まりました。

　掘りこみのメリットは本体手前に出っ張らないのですっきりしたデザインに出来ることです。長い間にも故障はまずありませんし。一方デメリットとしては�@穴が浅いと指に掛かりにくく力が要ること、また�A本体に直接人の手が触るのでその周囲が汚れやすいということもあります。�@については毎度ですが横桟を深く欠いてやって指先の通りをよくしています。�Aについては丁度指の掛かる角に色つきの別材をはめ込み少し本体から出っ張らせてそこに指が当たり本体に直に触れにくくしてあります。

　材はナラ。その引き手の当て物はケンポナシです。棚板は重いものが乗らないとのことで軽いホオを当てました。