設計事務所「銀の森」さんの仕事、現在進行中のご新築のお宅の窓の枠です。大工さんの仕事にあわせて建具より先行します。右の大きな二つが外用でこの後扉と網戸を作ります。材はヒノキで先にギャラリーで試してみたものが好評だったそうで今回はそれに次ぐ二度目ですが仕様は少し変わっています。他は室内用で手前の二つは戸のない飾り窓になるそうです。こちらの材はヒバです。ただの四方ドメで組むと歪みによるトメ切れが心配なのとこのような重ね構造ですと正確な寸法が出ていないと困る事情もあって中はアラレに組んでいます。設置は手前にあるように対角での収まりとなります。四角い枠の外側のほとんどは壁の中に収まって隠れてしまいますから仕上げはかけてありませんがそれ以外は手鉋仕上げ、無塗装です。

 これだけ厚みがある材が使えるとなかなかいいですね。小さなものですから材費はそれほどかからずこれだけでも部屋の印象はずっと柔らかくなりますよ。後ろに写っているスノコは別のお客さんに頼まれた風呂場用だそうです。

  

 上のは階段下の納戸のドア枠です。左右の戸当たりは壁に取り付ける都合上後付けできるようしてあります。ハリーポッターの子供時代の部屋のイメージだそうでドアの高さは1350と子供の出入りに丁度いいサイズになっています。設計士さんと施主さんの遊びでちょっと面白いですね。

 上桟のRは真円ではなく少し末広がりに開いていますので縦継ぎの角度出しや縦桟との接合が少し手間です。型を起こしたりホゾ取りジグを作ったりで何かと手間取りましたが見栄え良く出来上がって一安心です。時間に余裕を見てもらえたので助かりました。これに収まるドアはしばらくしてから作ります。