設計事務所さんの材・図面支給の仕事、ファックスと電話機を置く台になります。以前ご新築の折に玄関ドア等を当たらせていただいたお客さんから追加のご注文だそうです。材はミズナラ、引手はカリンで作りました。組織が緻密なので薄く細かな細工がききます。

　本体を構成する板目材が芯に近くとても硬い部材でしたのでホゾで指してのり付けだけでは反りへの対応が不安なこともあり反対側からビスもみして抑えを強化しようかとも考えましたがビス穴跡が目につくのは好ましくはないとのことでご相談のうえで上下段とも蟻ほぞで組むこととしました。エッジに近い穴位置ですので穴掘りに角鑿盤が使えますから通常より時間の短縮ができる反面樫木では軟材のようにホゾ先が押しつぶれて誤魔化しがきくことはないので調整がシビアです。出来上がってしまうと見えなくなる地味な加工のコストにご理解いただけるのはありがたいことです。期待を裏切りたくありませんのでその分頑張ります。

　色気は他の家具との調整ということでウォルナット色で着色しています。