ご新築のお宅のケヤキ家具シリーズ。2弾目のロットは浴室収納と隙間家具です。今回分は無垢の薄板でも強度を確保できる構造にしましたので引手・背板・抽斗底板まで文字通り総無垢材仕様です。

 左が着替え入れ。家族それぞれが一杯分管理できるようにと深さと奥行きのある抽斗が特徴です。上段はタオル入れ。沢山使うのでオープンの引出口をご希望でした。右が洗面台と洗濯機の間を埋める収納箱。これも地震対策に天井ぎりぎりまでのサイズです。計算上は1センチほどすき間ができますので薄板を差し込んで固定します。引手は前に出てこないものがいいとのことですので使い勝手のこともあり帆立前面に掘り込みを付けました。帆立の部材が厚いのでこんな加工もできます。

 左側の台輪が片面幕板を欠いているのはその下に通気口が来るため空気の流れを塞がないためです。エアコンの排出口ですと熱や乾燥による木部の痛みが心配になるのですがこのお宅は地下に深くトンネルを掘りそこから空気を循環させて涼や暖をとるコンディショニング方式を取っているのだそうです。

 下は加工中の様子です。ケヤキは狂いが出やすい木ですので削りには注意が必要ですね。ケヤキを使った家具にごついものが多いのはそんな理由からなんだと思います。