何度もお世話になっている方からのご注文品。通常の押入れ箪笥というのは人目に付かないところに置かれるので湿気対策と気密性に注意するくらいであまり凝った造りにはしないものなのですが先々には普通に部屋の中で使ってもおかしくないような見映えにものにしてほしいとのご要望です。構造は前に作ったものと同じ框組み。本体はミズナラで背板・地板は欅の薄板、抽斗底板はメジロカバの９ミリ厚と合板は一切使っていません。奥行きが６００もある深さですと羽目板の収縮と強度不足が心配ですので甲板帆立とも十字の中桟を入れて２枚に分けています。同じく抽斗の底板も接ぎ合わせ板の中央一点にはさねにノリを入れず板の動きの逃げを作り裏面にセンターガイドを仕込んで板のたれ防止を兼ねた作りになっています。