設計士さんの依頼によるオールクリのベンチです。一つは新築のお客さんへのもう一つはついでにということでお孫さんへの進学祝いになるそうではじめの案ではサイズも違っていたのですが支給された材から少しタイプの違ったものを作って好みで選んでもらった方がいいだろうということで外寸はほぼ同じものを作りました。

　一つは片側耳付にしてほしいとのことでしたのでそのように切り回したところ真ん中あたりの奥行きが380と張っているのでこちらの方は安定がいいように脚板の幅も少し大きくして片側斜めに落として末広がりにしました。もう片方は対称になってすっきりしているのですがサイズが大きい分腰掛ける際に角が当たると嫌なものなので座板妻手をラウンドを付けて整形しています。構造は板脚に蟻ほぞを付けて裏から座板に差すもので中央一本入った力板を脚板に噛ませて荷重がかかった際の板のへたりを防止します。これだと足下も見た感じもすっきりさせるとこができます。

　うしろにうつっているのはその新築のお宅の玄関ドアで４０�o厚のミズナラ柾の枠、羽目板は３２�oの板目板を使っています。こちらは未塗装での引き渡しになります。ナラ柾は細かく導管の穴が開いていて外装として長く使っているとそれが細かな埃などで目詰まりして見苦しくなってしまいますから何らかの手段で目止めはしていた方が無難です。