お得意様からダイニングで使う椅子の打診があり、丁度前に作った在庫品があったのでそれを元に検討してもらったところ少し改定したものを作れるかと問われた結果作ることになったものです。在宅勤務の時間が増えたのでその方が使い勝手がいいのではないかということで座面を周囲１センチずつ広げて背の笠木の高さを１０cm上げ、奥さんの身長に合うよう座面は一台1ｃｍ低くしてあります。

　材はミズナラ、加工の仕方は基本タイプと同じですが背が高くなった分バランスが良くなるかなと考え桟はは一本増やしました。背の接触具合は変わらず思ったより窮屈になるようなことはありませんでした。

　本体と笠木の部分各々原寸図も作ってあるもののこの椅子は自分好みに作らせてもらったものなのでホゾの付け方など角度が厄介なところが多くそれに滅多にやらないので刻みの仕方を忘れてしまっている部分があり、今回はたまたま前回余分に作っておいた椅子が見本として手元にあったのでそれを見ながら制作にあたることができましたがその椅子もたまたまその途中で引き合いがあり別のお客さんに引き取られることになったので次回があるとしたらどうなるものやら。そのお客さんにも事情をお話しして引き渡しは制作が終わるまで待っていただいています。