このページを見てくださった方から写真にあるアームチェアに似た感じで、あぐらがかけて背もたれが高くなったものを作れないかと注文を受けて出来上がったのがこれです。座面を広くして膝が当たらないように支柱の位置を奥に寄せて背の角度がねる分後ろ脚を分割にして組んでみました。帆立部分が全て越し押しになっているのは蛇腹面を取りたいからですが、強度的にもプラスになっていると思います。

　設計の際に最も気を使うのは背の当たる横木の高さ・位置・曲げ具合で、これのように背がねればねるほど体重のかかる割合は大きくなりますし、座布団を使うか使わないか、またその厚み次第でも背のあたり具合は変ってきてなかなか難しいです。この椅子は骨格のみで出来ているようなものですから何か敷物を工夫して使っていただけることを願っています。