その椅子は設計事務所さんから１０年位前に建築家の奥村さんという方のはんぺんチエアを模範にして何か作ってくれと頼まれたもので以来時々作ります。毎回少しづつ手直しを繰り返しているのですが目で見た印象と掛け心地、それと耐久性どれも高得点とはなかないきません。人を驚かし目で和ませる形を生み出す能力を持つ人はすごいですね。

　この椅子は座面が広く前脚の取り付け位置が両端でやや座板の奥寄りに位置するため腰掛ける人の足の動きの自由度が大きいですし背板には幅と奥行きがありますので背の当たる面を湾曲させることにより背が直立した状態でも少し崩れて斜めに凭れても角が当たって窮屈になることもなく、また座板は栗材なので硬木に比べ柔らかく冬場冷えにくいので長い時間テーブルに向かうラウンジチェアとして機能をよく考えられた作りになっていると思います。

 加工中の様子は別ページを作りました。少々解説も加えています。もしお時間ありましたらどうぞお付き合いください。